「もしも」に備える社会保険

人生100年時代といわれていますが、「いつ」「どのような」リスクに遭遇するのかは予測することは不可能です。しかし、事前に備えておけばいざという時に安心できます。当サイトでは、もしもの時に備えるための制度である「社会保険」の重要性や加入条件について詳しくお伝えします。

社会保険と国民健康保険の違い

同じ保険でもさまざまな違いがある社会保険と国民健康保険

社会保険と国民健康保険の違い

日本には「社会保険」のほかに、「国民健康保険」が存在しています。
違いを簡単にいうと、社会保険は会社に勤めている人が加入する保険で、国民健康保険は会社員以外の個人事業主や年金受給者などが加入する保険です。
社会保険と国民健康保険には、ほかにもさまざまな違いがあります。ここからは、それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。

扶養の有無の違い

社会保険では三親等以内の身内(配偶者や子供など)で、かつ条件を満たしていれば、被保険者の扶養に入れることができます。そのため、一人分の社会保険料で、家族分の保険をまかなうことができるのです。
一方で国民健康保険には、扶養という概念がないため、社会保険と同じ条件を満たしていたとしても、被保険者の扶養に入れることはできません。国民健康保険では一人ひとりが被保険者とみなされるため、社会保険のように被保険者一人で家族分の保険料をまかなうことはできません。そのため世帯人数が多いほど、保険料の負担は大きくなってしまいます。

保険料や計算方法の違い

社会保険の場合、保険料は毎年4月から6月までの月額報酬の平均と被保険者の年齢をもとに算出されます。月額報酬には、通勤手当や残業手当、住宅手当などの諸手当も含まれます。保険料は勤務先の企業に半分負担してもらえるので、実質支払うのは支払い金額の残り半分です。
一方国民健康保険料は、世帯主が同世帯の被保険者全ての保険料全額を納めなければなりません。支払う保険料は、世帯人数や収入、年齢をもとに算出します。国民健康保険の支払い額は、被保険者が住む自治体によって異なります。そのため自身が納める保険料率は、住んでいる自治体の役場や公式サイトで確認しておきましょう。一定期間の所得が基準を下回る場合に保険料が減額される制度もあるので、こちらも併せて確認しておいた方がよさそうです。

国民健康保険から社会保険への切り替え方法

社会保険と国民健康保険では、加入する条件が異なります。そのためフリーランスや自営業を辞めて会社員として働く場合、加入している保険の切り替えが必要です。ここでは、国民健康保険から社会保険への切り替え方法を解説していきます。
社会保険の被保険者は、これまで加入していた国民健康保険の脱退手続きを、居住している自治体の役場にて行わなければなりません。あらかじめ国保年金課に連絡しておけば、郵送での手続きも可能です。
手続きに必要なものは、社会保険加入者全員分の社会保険証と、マイナンバーカード(届出者・世帯主のマイナンバーがわかるもの)です。
社会保険に加入した日から、国民健康保険証は使用できなくなります。もし社会保険の加入日以降に国民健康保険証を使用してしまった場合、健康保険の負担分を支払わなければならない場合があるので注意が必要です。

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