「もしも」に備える社会保険

人生100年時代といわれていますが、「いつ」「どのような」リスクに遭遇するのかは予測することは不可能です。しかし、事前に備えておけばいざという時に安心できます。当サイトでは、もしもの時に備えるための制度である「社会保険」の重要性や加入条件について詳しくお伝えします。

パートで働き扶養に入る場合

パートに立ちはだかる様々な壁

パートでも被扶養者になれる

一定の条件を満たせば、パートでも収入のない専業主婦と同じように扶養家族として配偶者の社会保険に加入できます。本人が社会保険料を支払う必要はありません。では、「一定の条件」とは何でしょうか。被扶養者となるための条件について詳しく見ていきましょう。

年収が関係している

パートが勤務先ではなく配偶者の社会保険に加入する場合、ひとつの目安となるのが年収です。年収が130万円未満であれば扶養範囲内となるため、勤務先の社会保険の加入義務者ではなくなります。ただし、2016年に社会保険の適用が拡大され、「週の労働時間が20時間以上」「1ヵ月の賃金が88,000円以上(年収106万円以上)」「雇用期間の見込みが1年以上」「学生ではない」「従業員501人以上の会社に勤務もしくは従業員500人以下の会社に勤務し社会保険加入について労使合意がされている」の5つの条件に該当する場合は、年収106万円以上で勤務先の社会保険に加入することが義務付けられました。
そのため、扶養範囲内で働きたい場合は収入の上限を意識しなければならないのです。収入に含まれるのは給与収入だけなく、通勤交通費などの非課税収入や不動産収入、配当収入、利子収入なども含まれます。それらを含めて上限を超えないように注意しなければなりません。

配偶者と同居していない場合は?

被扶養者として認定されるための基準は明確に設けられています。法律で被扶養者の範囲が配偶者、子や孫、父母としていても、同居していなければ被扶養者から外れてしまう場合があります。例えば、配偶者の父母は直系専属なので同居していなくても扶養家族として認定されますが、内縁の配偶者の父母は同居していなければ扶養家族として見なされません。

扶養から外れた場合

年収が130万円以上の場合は配偶者の扶養から外れ、勤務先の社会保険に加入することになります。その場合はどのようなメリットがあるのでしょうか。
社会保険に加入するということは支払いも生じるということです。手取りが減るためマイナスに感じるかもしれませんが、保険料の半分は会社が負担してくれますし将来受け取る年金額も増えます。扶養範囲内で働く場合は「第3号被保険者」となり、加入するのは国民年金のみです。しかし、扶養から外れることで「第2号被保険者」となるため、国民年金だけでなく厚生年金にも加入することになります。支払いが増えますがもらえる金額も多くなります。また、ケガや病気で会社を連続で休んだ際は4日目以降に受給される傷病手当金が受け取れますし、女性の場合、出産のために会社を休んだ際に支給される出産手当金や出産時に支給される出産育児一時金などを受け取ることもできます。

今の職場は大丈夫?